賃貸借契約の途中で、新しい取り決め(特約)を加えるときの覚書です。ペットの飼育を認める条件や、設備を足したときの扱いなど、契約書を作り直すほどではないけれど、書面には残しておきたいという場面で使います。
このひな形では、もとの契約はそのままにして、追加する特約と、いつから適用するかを書けば済むようにしました。
このひな形に入っているもの
- 前文:もとの賃貸借契約(その後の更新を含む)を結んだ日と、特約を追加すること
- 第1条(追加する特約:書き込む枠)
- 第2条(説明と確認:借主が費用を負担するものは、その範囲と金額または算定方法を含めて説明を受け、理解したうえで合意したこと)
- 第3条(適用開始日)、第4条(原契約との関係:定めのないことは原契約による、食い違うときは覚書が優先)
- 甲(賃貸人)・乙(賃借人)・連帯保証人の署名押印欄と、物件の表示(所在地、建物の名称・部屋番号)
使い方
- もとの契約を結んだ日、末尾の物件の表示、第1条の特約を書き入れます。特約は「何を」「どこまで」「いくら」負担するのかを具体的に書くと、あとで食い違いが起きにくくなります。
- 借主さんの負担が増える特約は、受け入れる理由がないと合意しにくいものです。設備の追加や家賃の据え置きなどとあわせて話し合うと、進めやすくなります。
- 連帯保証人がいる場合、借主の負担が増える内容は、保証人の同意がないと保証の範囲に含まれません。保証人の方にも署名を頂き、3通作って下さい(いない場合は保証人の欄を削除します)。保証会社を利用している場合は、保証会社にも連絡しておきます。
注意して頂きたいこと
借主さんが個人の場合、借主の利益を一方的に損なう特約は無効とされることがあります(消費者契約法10条)。借地借家法の決まりより借主に不利な特約も、無効とされる場合があります。
たとえば、通常の使い方による傷みや経年劣化の修繕費まで借主の負担とする特約で、範囲や金額をはっきり示していないもの、相場から大きく外れた違約金、貸主からの解約や更新拒絶に正当な理由を要しないとする特約などです。
また、普通借家から定期借家への切替えは、この覚書ではできません。定期借家の契約書と、事前説明の書面が別に必要です。
※ 法律・税金に関する内容は、2026年10月時点の一般的なものです。個別の事情によって扱いが変わりますので、実際の判断は弁護士・税理士・司法書士など専門家に相談して下さい。
あわせて使いたい書類
契約の内容そのものを変えるときや、受け取った契約書を見直すときの書類も、契約書・合意書の書式にそろえています。
- 覚書(契約内容の変更)
- 使用貸借契約書
- 合意書(一般)
- 契約書チェックリスト(受け取った契約書を読む)

正直なところ、契約の途中で借主さんの負担が増える話は、切り出す側も気が重いものです。何かを足してほしいときは、こちらから何を差し出せるかを先に考えておくのがよいと私は思っています。
ダウンロード
Wordファイル(.docx)です。覚書の本文と署名欄、物件の表示、説明用のページの順に入っています。
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