入居者さんが退去したあと、お預かりしている敷金から差し引くものを差し引いて、お返しする金額を出すための精算書です。敷金の精算は、金額の根拠が伝わらないと、もめやすいところです。
このひな形は、日割りの家賃と、入居していた年数に応じた原状回復費の負担を自動で計算し、計算の過程ごと借主さんにお見せできる形にしました。
このひな形に入っているもの
- 宛名、精算日、賃貸人の名前と連絡先
- 物件名・部屋番号、入居日、退去日、入居年数(自動)
- 1.退去月の家賃の日割り:月額の家賃(共益費込み)、日割りの計算方法(その月の日数で割る・30日で割る)、日割り家賃(自動)、お支払い済みの額
- 2.原状回復費の明細(7行。1行目は記入例):場所・内容、費用、耐用年数(プルダウン)、経過年数、残存割合(自動)、負担割合、ご負担額(自動)
- 3.精算:お預かりしている金額(A)、差し引かせていただく金額(B)、お返しする金額(A-B)、ご請求する金額(BがAを超える分)
- お返しする日と口座(下4桁の確認用)、ご請求がある場合の期限と振込先、備考、表の下の「この表の使い方」(耐用年数の目安など)
使い方
- 入居日・退去日・敷金・家賃などを、青い文字のところへ入れます。入居年数、日割り家賃、お返しする金額は自動で出ます。
- 日割りは、契約書の定めに合わせて「その月の日数で割る」か「30日で割る」を選びます。1円未満は切り捨てです。
- 原状回復費の明細には、見積書の金額のうち借主さんの負担になる部分だけを入れ、耐用年数をプルダウンから選びます。経過年数を空欄にしておくと、入居年数で計算します。
- 記入例では、3万円のクロス張替えで耐用年数6年・経過3年なので、残存割合が50%になり、ご負担額は1万5,000円と出ます。
- 入居時に新品でなかった設備は、入居前に経過していた年数を足して、経過年数の欄に入れて下さい。
- ハウスクリーニング代や鍵の交換費は、契約書に特約がある場合だけ入れます。
注意して頂きたいこと
通常の使い方による傷みや年数による劣化は、民法621条により、原則として貸主の負担です。借主さんにご負担をお願いできるのは、故意や不注意による傷や汚れの部分だと考えて下さい。
負担割合の計算は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の経過年数の考え方(耐用年数を過ぎると残存価値1円)に沿った概算で、表では耐用年数を過ぎると0%になります。耐用年数の目安は、クロスやカーペットなどが6年、流し台が5年、便器や洗面台が15年としています(2026年10月時点のガイドラインの目安)。
念のため補足しますが、耐用年数を過ぎた設備でも、借主さんの故意や過失で使えなくした場合は、元に戻す工事費の負担を求められることがあります。実際の金額は、契約書の特約や入居者さんとの話し合いで変わります。
※ 法律に関する内容は、2026年10月時点の一般的なものです。個別の事情によって扱いが変わりますので、もめそうな案件は、弁護士さんや管理会社さんに一度相談して下さい。
あわせて使いたい書類
原状回復の負担を整理する表や、精算のあとのご案内も、退去・原状回復の書式にそろえています。
- 原状回復の負担区分表
- 退去時精算の計算補助(日割りと負担割合)
- 敷金返還のご案内
- 退去立会チェックリスト

敷金の精算書は、大家の言い分を並べる紙ではなく、計算の筋道をお見せする紙だと思っています。経過年数で負担が減る仕組みを知らない方もいるので、表の「残存割合」の列を指しながら説明して下さい。見積書や写真も一緒にお渡しすると、話が早く進みます。
ダウンロード
Excelファイル(.xlsx)です。原状回復費の明細の1行目に記入例が入っていますので、お使いになるときは消すか上書きして下さい。色の見方と使い方は、最後の「このひな形について」のシートで説明しています。
フォーマットのご提供:大家のプーさん(無断での複製・転載を禁じます)
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