新しい取引を検討する段階では、まだ契約が決まっていなくても、事業の数字や計画を相手に見せることがあります。その情報を目的外に使われたり、外に漏れたりしないよう、前もって取り決めておくのが秘密保持契約書(NDA)です。
このひな形は、会社同士がお互いに情報を出し合う場面を想定して作りました。
目次
Contents
このひな形に入っているもの
本文は全13条と、甲乙それぞれの所在地・会社名・代表者の記名押印欄で構成しています。
- 第1条 秘密情報の範囲と、秘密情報に含まれないもの(公知の情報など5つ)
- 第2条〜第5条 秘密保持、法令等による開示、目的外使用の禁止、複製の制限
- 第6条・第7条 漏えいなどの事故の報告、契約終了時の返還・廃棄
- 第8条 権利の不付与、正確性を保証しないこと、取引契約の締結を義務づけないこと
- 第9条 有効期間と、終了後も効力が続く期間
- 第10条〜第13条 損害賠償、差止め、協議、合意管轄
書き方のポイント
- 前文の「○○○○に関する取引の検討」は、実際の目的に書き換えます。目的をはっきり書いておくほど、目的外の使い方を防ぎやすくなります。
- 片方だけが情報を出す場合は、第1条の「甲又は乙(以下「開示者」という。)」を「甲(以下「開示者」という。)」に、「相手方(以下「受領者」という。)」を「乙(以下「受領者」という。)」に書き換えます。
- 口頭で伝えた情報は、決められた日数のうちに書面かメールで内容を特定しないと、秘密情報として扱われません。ここがポイントです。打合せのあとに、メールで送っておいて下さい。
- 第9条の契約期間と、終わったあとも秘密を守る期間は、情報の性質に合わせて決めます。2〜5年程度にすることが多いようです。
- 第13条の管轄裁判所の「○○」も、忘れずに埋めて下さい。
- 第8条で、この契約が取引契約の締結を義務づけるものではないことを定めています。検討の結果、取引に進まないことになっても、それ自体は契約違反になりません。
気をつけたいこと
秘密保持契約書は、一般に印紙税の課税文書には当たらないとされています(2026年10月時点)。
どこまでを秘密情報とするか、違反したときにどう対応するかは、取引の大きさや情報の重要さによって適した形が変わります。大事な取引の前に結ぶときは、弁護士さんに内容を見てもらって下さい。
あわせて使いたい書類
取引が具体的になったあとに使う契約書類も、同じカテゴリに置いています。
正直なところ、NDAは条文を細かく読み込むより、「何を、いつ渡したか」を手元に残しておくほうが、いざというときに役に立つと私は思っています。資料を送ったメールは、契約書と一緒に保管しておいて下さい。
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